NEWS APP -新聞社の戦略-

あなたのスマホには何社のニュースアプリが入っていますか?
ひんぱんに見ているのはどのアプリですか?

CNET JAPANというニュースサイトに
「2018年モバイルニュースアプリ市場動向調査」
という記事が出ていました。

▼こちらです。
CNET JAPAN記事

利用率1位は「朝日デジタル」、満足度1位は「日経電子版」

<新聞社系アプリ 利用率>
1位 朝日新聞デジタル 7.6%
2位 日経電子版 7.1%
3位 読売プレミアム 5.6%
4位 毎日新聞ニュース・産経電子版 4%台

<新聞社系アプリ 満足度>
1位 日経電子版 72.4ポイント
2位 朝日新聞デジタル 72.2ポイント
3位 読売プレミアム 72.0ポイント
4位 毎日新聞ニュース 70.4ポイント
5位 産経電子版 70.3ポイント

<ポータル系ニュースアプリ 利用率>
1位 Yahoo!ニュース(アプリ版)27.7%
2位 LINE NEWS 24.6%
3位 スマートニュース 18.3%
4位 グノシー 12.1%
5位 Googleニュース 11.4%

<ポータル系ニュースアプリ満足度>
1位 スマートニュース 74.0ポイント
2位 Yahoo!ニュース 73.0ポイント
3位 LINE NEWS 72.5ポイント
4位 Googleニュース 72.2ポイント
5位 グノシー 70.2ポイント

※ICT総研が2018年4月27~5月2日にモバイルニュースアプリの利用実態について、 インターネットユーザー 4,036人にWebアンケート調査を実施

10代から新聞を読む時代に

記事では

「日経電子版の利用者は
 50代がメインユーザーとなっているが、
 朝日・読売・毎日の利用者は
 20代が多いという特徴が見られる」

「これまで若年層の新聞離れが指摘されてきたが、
 スマートフォンなどのモバイルアプリを通じて
 新聞記事を読む10代・20代の利用者は意外に多く、
 新聞記事などのニュースコンテンツ自体は
 以前にも増してニーズが高まっていると言えそうだ」

と続いています。

日経電子版「月10本無料」を展開。その結果は……

私自身は日経アプリを愛用していますが
月10本の無料閲覧機能がなくなって初めて
「日経のレイアウトや文章タッチになじんでいるじぶん」に気がつきました。

スマホは怖いですよね。
暇つぶし感覚で使っていても
知らず知らずのうちに浸透してきているから。

日経電子版がスタートしたのは2010年。
「新聞はどうなるのか」
と当時はまったく読めませんでしたが
上記調査がその答えかと思います。

「新聞なんて取らない」
スマホが流行する前は、若者の新聞離れが止まらず
購読者は年配者ばかりという時代だったかと思います。
それが今では10代からニュースにふれている時代。
紙だけの頃よりも若年層に浸透している事実に改めて驚きました。

10年のシェア拡大が将来の大きな開きに

中央紙という点もポイントだと思います。
多くの地方では地元紙がシェアを占めているでしょう。
中央紙になじんだ若者が大人になると考えれば、
地方紙の立ち位置も変わっていくのかもしれません。

一旦なじんだものから、人は離れにくいもの。
10代の子が30代になって
紙の新聞を購読したいと思った時、
手に取るのはアプリでなじんできた新聞社だろうと思います。

「WEBなんかに手を出してどうするんだ」
「記事を無料で読ませてどう収益を上げるんだ」
WEB版をスタートした時、
新聞社は関係各社から反発を受けただろうと思います。

しかし、
この10年でWEB版のシェアを獲得してきた会社と
そうでない新聞社では
成長に大きな開きが出るだろうな、と感じました。

無料で出せばいいというものではないかと思いますが
日経電子版から感じたのは「10年のまき餌成功」です。
バーンと当たれば衰退も早いですが
地道に付き合ってきたファンは離れにくいもの。

うまいなぁ・・・・・・と驚くばかりです。